まずは建物の平面図、立面図、配置図、パースといった資料を準備しましょう。
建物に合わせての庭づくりというところでまず考えられることは、建物の外観にあわせた色目だったり、雰囲気をあわせたいというご希望が思い浮かびます。
お家のタイプも様々で、和風タイプ、シンプルモダンタイプ、和モダンタイプ、ヨーロピアンタイプ、カントリー風などがあり、建物と調和のとれたお庭が、お家を引き立たせる役割も担います。
あとは機能面で使い勝手がいいようにしたいというご希望から、お家の間取りから庭づくりを考えることができます。
新築工事の場合、まずは資料を準備
これから建物の新築をご予定されてる方は、まだ建物が建っていない状況になりますので、なかなか工事会社へ建物のイメージを伝えたりというのは言葉では難しかったりすると思います。
建築会社さんから渡されている建物の資料のコピーをご用意して、まずそちらを工事会社へお渡しいただければと思います。
ご用意いただきたい資料は、建物の平面図、立面図、配置図、カラーパースです。
(PDFデータなどでお持ちの方は、メールで工事会社へ送ることもお勧めします。)
●カラーパース
建物を3D状に立体的に描かれた建物の絵。
色も入ってる状況なので、全体のイメージが付けやすい。
建物を3Dで表現しているので、外観全体の色あいが分かリます。
さらに、外壁で使用してるタイルや塗装のメーカー・商品名や色品番などが分かる仕様一覧がある場合は、工事会社へ詳細を伝えていただけるとよいと思います。
どこのメーカーの外壁タイルを使用しているか、玄関のポーチ、階段部分に使ってるタイルは、また玄関ドアはどこの商品使ってると具体的に分かれば、工事会社も提案の際に、この外壁の色だったらこういった風合いのものがお勧めという提案の根拠にもつながります。
立面図は2次元、パースは3次元
建物の平面図というのは、間取りが分かる平面図といわれる資料です。
2階建てのお家であれば、1階だけでなく2階も含めてあると、お家全体の間取りの把握につながります。
また、建物の立面図というのは建物を東西南北に分けて、各方角から見た場合の断片的な部分の仕様です。
立面図があると、窓の位置や形、大きさも把握でき、お庭にウッドデッキを設けたいとかテラスの屋根を設けたいという際に、窓の位置、高さが分かることが重要になり、必要な資料となります。
図面でイメージの共有
まずはしっかりイメージを伝えることが大切なんですね!
これから建物の新築をご予定されてる方は、まず資料を基に工事会社さんとイメージを共有しながらどのような感じが「建物にあった庭づくり」なのか、ご相談をしていただければよろしいかと思います。
すでに建築されて入居されてる方は、お伝えした資料も当然用意いただくと計画は立てやすいのですが、実物が建っているので計画も立てやすくなります。
現地でその場に立ってみて工事会社と話をしながらイメージの共有ができたりするので、「建物にあった庭づくり」のための大切なポイントとなります。
また建物にあわせた庭づくりにおいて外観や雰囲気以外にも気にかけたいポイントがあります。
建物に合った庭づくりのポイント
目隠しフェンス
例えば、窓の配置が分かることによって目隠しが必要な位置がイメージできます。
窓から外を見たときにお隣と目が合うの防ぐことを目的とした場合、お部屋の位置からどこに目隠しとなるフェンスや木を植えたらいいのか考えることもできたりします。
生活に合わせた庭
お部屋からお庭を眺めたときに、緑があると気持ちがよいものです。
木を植えるときに、普段座るところからどの辺りに木があったら見栄えが良いか、来客にも見て楽しむことができる庭にするにはどんな木を植えたらいいか、これも1つポイントになると思います。
意外と水栓もポイントに
木や芝生に水をあげたりする際に使用する外部水栓ですが、どの位置にあれば邪魔にならず、水やりの使い勝手もいいなと考えた配置にすることも大切です。
お部屋とお庭を繋ぐウッドデッキ
お部屋とお庭をつなぐウッドデッキやタイルデッキの大きさ、バランスも大切です。
どれくらいの大きさだったらお家とお庭とのバランスが取れるか、また、外壁の色に合わせて、デッキやタイルの種類を選んでも良いですね。
テラスの屋根も注意
あと、窓の高さに影響があるテラスの屋根。
窓よりも高い位置から屋根を張り出して日陰を作ったり、ウッドデッキの大きさに合わせての設置。
また、2階のバルコニーにテラス屋根を付けられる方もいますが、立面図で窓の高さを把握できたりするので、建物資料は重要になります。
将来を考えた玄関スロープ
将来を考えて玄関にスロープや手すりを付けたいという方もいると思います。
玄関に向かってスロープを作るため、玄関ポーチとの接続、階段との位置関係、使いやすい傾斜の確保、また手すりは握りやすさや見た目から、お家の玄関計画を把握したうえで計画を立てる必要性があります。
カーポート
カーポートを設置する場合、後ろに建物の窓があると、窓開けたときに目線にカーポートの屋根が来たりすることもあります。
視界を遮らない高さに気をつける必要があり、お家との景観バランスも含め、計画しなくてはならないことになります。
これから家づくりを始める場合には
これから家を建てる場合には、計画段階で庭づくりも考えるべきですか?
そうですね、ある程度お庭のイメージがある場合は、一緒に相談すると良いと思います。
家を建てる前にだいたい皆さん一通りどういったことをしたいかっていうのを考えたりされると思いますが、その際にある程度お庭はこう使いたいなというイメージがある方は、ハウスメーカーにも一度ご相談してみるといいと思います。
また建物完成後、生活をしてみて庭が少し不便だな、もう少しこういうことができたらいいなというイメージができてきてからと相談したいという方も、それからでも決して遅くはありません。
ご希望内容がまとまった上でご相談いただくのが一番いいと思います。
生活をイメージしてストレスのない庭づくりを
暮らしてから大事なのは利便性です。
お庭の見た目もそうですが、暮らしの中でストレスなくお庭も使えるということが一番理想的だと思います。
建物の計画に合わせて庭づくりを考えていく上では、暮らしをイメージして工事会社さんに相談していくと良いと思います。
庭で何をしたいか、まずはイメージすることが一番大切ということですね。
何をしたいのかを箇条書きでもいいので挙げ、その上で何が優先なのかを考えると良いと思います。
ただし、お庭の全て、あれもこれもを一度に詰め込むことがいいお庭とは限りません。
お子様が小さいとき、お子様が大きくなってからでライフスタイルは変わりますし、ご年配の方の利用を中心に考えられた場合は、段差の少ない使いやすいものを取り入れたり、家族構成によってお庭の在り方は変わってきます。
建物に合わせた庭づくりでもありながら、家族構成に合わせた庭づくりが大切であることを覚えておいてください。
子供の成長、ライフステージを考える
環境の変化を考えると、お庭もリフォームしていくことも頭に入れておいたほうがいいのでしょうか?
将来のことは考えすぎず、今一番したい形も大事。
人それぞれになってしまいますが、庭づくりを楽しめると良いですよね。
最初からいろいろイメージをしても、現時点で使いやすい状態ではなければ、今は一番したい形のみでいいと思います。
将来的に子供が大きくなって駐車場を増やしたいからお庭は駐車場を作るために一部削るだろうなと考えます。
そのためにその部分は手付かずにしておこうと思っても、そこに木を植えたら見栄えが良かったり、木を植え木陰ができるのでお子様が遊べる砂場を作りたいと希望も膨らみます。
また家庭菜園をやりたいとか、いろいろな考えもあると思うので、将来のことを考えすぎてしまっては新築したばかりのお庭づくりを楽しめなくなってしまいます。
そこは考えられる範囲までで結構です。
そこで工事会社の知識・経験を頼り、将来こうしたい気持ちもあるが今はこうしたいけど、どこまでやったらいいか、気兼ねなく相談していただければと思います。